【体験談】僕の後遺障害専門学校公開します!【異議申し立て②】
交通事故の被害者は国策災害として一刻も早い制度設計を整えるべき
とある整形外科医(37歳)が重度の交通事故に遭ってしまい
その結果、後遺障害を12級と認定された。
しかしそれを不服とし、
異議申し立てをした。
そりゃそうだ。
就労に支障をきたしてしまったのだ。
結果からいうと非認定。
「サルに木登り」
「お釈迦様に説法」
というか。
そもそも専門職ゆえに素人にとやかく評価されることじたい
癇に障っただろう。
ましては今まで普段通りとはまったくマ逆の
診断書を作成する立場だ。
同感だ。
残念な話だ。
これくらい損害保険料率算出機構における認定基準のハードルの高さがハッキリわかるだろう。
認定とはそれくらい狭き門なのだ。
医師は
認定基準において
医師のいうことは絶対的な立場のはずなのだ。
その心の叫びを抜粋するとこうだ。
「わたしは整形外科の医師です。確かに現在は、朝勤務先の病院出勤し夜帰宅する、という事故前の勤務体制に戻っています。
しかし病院における仕事の内容は以前と全く異なるものです。私の記憶障害は事故直後よりは格段に改善したと思います。
しかしながら、その日の日付けが覚えられずカルテへの記載のたびにカレンダーを確認しなくてはならない、外来で何度も会ってる患者さんの名前・顔・病名を覚えていられない、入院中の患者さんの病状を忘れてしまい、回診のたびにカルテを確認しなくてはならない、業務上の重要な伝言を忘れてしまう、その日の午前中にあった出来事を夕方には思い出せない、など、医師にという職業にとって致命的となりかねない症状が在存してしまいました。
些細なことも可能な限り手帳に書きとる、ボイスレコーダで患者さんの(原文まま)とのやり取りを記録する、といった作業の繰り返しです。
その患者さんの病態の詳細を覚えることができずに事故前の手術は行うことができません。
比較的簡単な手術のサポート役甘んじる他ありません。病院側の配慮で以前と同条件での復職となっていますが、実際には以上のように事故前とはまったく異なる就労状態となっていることを再度ご考慮いただけることを切に願っております。」
原告:(男、37歳、整形外科医)脳挫傷,肺挫傷,左鎖骨骨折,左
腎破裂,慢性硬膜下血腫
記憶障害(12級)複視(12級)=11級となる。
実態を浮き彫りにし中身の濃い手紙だ。
しかしその声は届かず、異議申し立ては非該当
11級のままなのだ。
言葉もない。
大学を卒業して医師免許を習得し数年が経ち、さてこれからだ!
ってタイミングでだ・・・・・。
言葉もない。
無念だろう。
不都合があるのか?
ある議員が口を曲げながら必死に年金問題の報告書を煙に巻こうと、
あからさまな答弁を繰りひろげていておおいに不安ではあるが・・・。
こちら交通事故、被害者救済も絶対的必死に取り組んでもらいたいものだ。
スウェーデンのような社会保障な制度設定に向かうのか、
あるいは当事者間の不法行為賠償の維持を尊重しているフランスのような制度設定が妥当なのか、ぼくには分らない。
ただ、分ることはいずれにしてもこのままの日本の交通事故における賠償制度ではいけないということだ。
新たな制度や運用の仕組みを真剣に考え、
被害者に見舞われた医師のような被害者を国家政策の被害であると位置付けるタイミング、時期ではないだろうか。